FXのトレードを始めたんですけど、みなさんの損切りの目安ってどのぐらいですか?一応、自分の損切りの目安はあるんですが、これが正しいか不安です。
こんな悩みを解決します。
読んでほしい人
・FX初心者
・損切りの目安がわからない人
・損切りの目安が正しいかを確認したい人
この記事を読むと...
・一般的な損切りの目安がわかる
・損切りの目安が計算できる
・自分の損切りの目安が決まる
この記事の内容
・一般的な損切りの目安と決め方【FXの話】
・ 損切りの目安が正しいかを確認する【FXの話】
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目次
一般的な損切りの目安と決め方【FXの話】
まずは、FXトレーダーの一般的な損切りの目安からお話します。
ご自身の損切りの目安がいまいちわからない方は、下記の方法で損切りの目安を決めましょう。
トレードスタイルによる損切りの目安
一般的に、損切りの目安はトレードスタイルによって変わります。
トレードスタイルは、スキャルピング、デイトレード、スイングトレードの全部で3つです。
これらを順に解説していきます。
スキャルピング
スキャルピング(Scalping)とは、「スキャルプ(Scalp)」に ing がついた型です。スキャルプとは「頭皮を薄く剥ぐ」という意味で、これが派生して「利益を小さく稼ぐ」という意味になりました。
つまり、スキャルピングとは、小さな利益を稼ぐトレードスタイルのことです。具体的には「5PIPS - 10PIPS」の利益を取りにいくトレードスタイルです。
1回のトレードで「5PIPS - 10PIPS」の利益を狙うため、損切りの目安も「5PIPS -10PIPS」になります。
● スキャルピング
・トレードする時間足:1分足、5分足
・ポジション保有時間:数分
・損切りの目安 :5PIPS - 10PIPS
デイトレード
デイトレード(Day Trade)とは、読んで字のごとく「1日のトレード」という意味です。つまり、エントリーから決済までを1日で行うトレードスタイルです。
トレードするが通貨ペアにもよりますが、デイトレードでは、1回のトレードで「10PIPS - 50PIPS」の利益を取りにいくのが一般的です。
そのため、損切りの目安も「10PIPS - 50PIPS」になります。
● デイトレード
・トレードする時間足:15分足、1時間足、4時間足
・ポジション保有時間:数時間 (※1日の中で決済)
・損切りの目安 :10PIPS - 50PIPS
スイングトレード
スイングトレードとは、2、3日から数週間の期間でエントリーから決済までを行うトレードスタイルです。
スイングトレードでは、1回のトレードで「50PIPS 以上」の利益を取りにいくスタイルなので、損切りの目安も「50PIPS」ぐらいになります。
● スイングトレード
・トレードする時間足:日足、週足、月足
・ポジション保有時間:数日〜数週間
・損切りの目安 :50PIPS前後
トレード資金による損切りの目安
具体例で説明します。
例)
Aさんのトレード資金:200万円
Bさんのトレード資金: 2万円
1トレードの取引量:1lot( =10万通貨 )
損切りの目安 :10PIPS( = 1万円の損失)
このケースを考えてみると、
Aさんは1回のトレードで1万円を失ったとしても、残り199万円のトレード資金が残っています。資金の1/200の損失なので、資金の0.5%しか失っていません。
一方、Bさんは1回のトレードで1万円を失うと、残りが半分の1万円しかありません。資金の1/2の損失なので、1回のトレードで資金の50%を失ってしまいました。
この例は少し極端かもしれませんが、1回のトレードで失う金額は資金の「3% - 5%」が一般的です。
では、ちょっとシミュレーションしてみましょう。トレード資金5万円で損切りの目安を考えてみます。
例)トレード資金5万円
資金の3%:1500円
資金の5%:2500円
↓
1トレードの損失額が
「1500円 - 2500円」
↓
・1lot( =10万通貨 )でエントリーすると、
「1.5PIPS - 2.5PIPS」⇒ スキャルピングならOK
・0.1 lot( =1万通貨 )でエントリーすると、
「15PIPS - 25PIPS」 ⇒ デイトレード向き
こんな感じです。
一般的には、1トレードの損切りの目安は、トレードスタイルとトレード資金で計算することができます。
損切りの目安 チェック項目
- あなたのトレードスタイルは?
- トレード資金はいくらですか?
- 資金の3% - 5%で損切りできてますか?
損切りの目安が正しいかを確認する【FXの話】
最初は、上記の方法で損切りの目安を決めればOKです。トレード資金の「3% - 5%」できちんと損切りができていれば問題ありませんよ。
ここからは、ご自身の損切りの目安がなんとなくわかっているんだけど、これでいいのか不安って方向けになります。
トレード成績から損切りの目安を確認する
トレード成績からご自身の損切りの目安が正しいかを確認してみましょう。
まず、チェックすべき項目は下記の3つです。
トレード成績でチェックする項目
勝率
損益比率
プロフィットファクター
トレード分析については別の記事で詳しくお話しますが、今回はこの中の「損益比率」に注目して、ご自身の損切りの目安が正しいかを確認します。
この公式はとても重要ですので、必ずメモしましょう。
損益比率 = 平均利益 ÷ ー(平均損失)
平均利益:1トレードの利益の平均PIPS
平均損失:1トレードの損失の平均PIPS
公式だけだとわかりにくいかもなので、ちょっと具体例をだします。
例)
平均利益:+30PIPS
平均損失:ー10PIPS
↓
損益比率 = +30PIPS ÷ ー(10PIPS)
= 3
こんな感じで損益比率を計算します。
次に、損益比率のバロメーターは下記です。
損益比率のバロメーター
・損益比率3〜 :Very Good
・損益比率2〜3:Good
・損益比率1〜2:OK
・損益比率 〜1:Bad Bad Bad
損益比率については、トレーダーによって意見がわかれますが、おおむね上記の認識でOKです。
ご自身のトレード成績をチェックして、損益比率を計算しましょう。損益比率が1以下であれば、早急に改善が必要です。
改善方法は、簡単ですよ。
・平均利益をあげる
Or
・平均損失をさげる
このどちらかしか改善方法はありません。もし損益比率が1以下で、平均損失が20PIPSであれば、「20PIPS ⇒ 15PIPS」に減らすようにトレードしましょう。
こんな感じで、ご自身のトレード成績から損益比率を計算して、損切りの目安が正しいかを常にチェックするといいですよ。
トレード資金から損切りの目安を確認する
上でも少し触れましたが、トレード資金の「3% - 5%」で損切りできないとダメですよ。
トレード資金「3% - 5%」の損切り例
トレード資金 「3% - 5%」の損切り
100万円 3万円 - 5万円
50万円 1.5万円 - 2.5万円
10万円 3000円 - 5000円
5万円 1500円 - 2500円
これについてもう少し深堀りします。
ここからは確率の話になるので、あんまり数学が得意でない方は、「ふーん」程度に読んでいただければOKです。
便宜的に、トレード資金を10万円、1トレードの損失を資金の5%( = 5000円 )とします。
ギャンブルと違いFXのいいところは、勝率を50%以上に上げられることです。
仮に勝率が50%でも、損益比率を2以上にすれば、トータルでプラスにすることができます。
さて、なぜ1回の損切りをトレード資金の「3% - 5%」にするかですが、確率を計算すれば納得していただけるかなと思います。
まず、最悪のシナリオを考えます。つまり、トレード資金の10万円をストレートですべて溶かすシナリオです。
10万円 ÷ 5000円 = 20
1回のトレードで5000円を失い、トレードの資金の10万円をすべて失うには、上記の計算から20連敗とわかります。
仮に1回のトレードの勝率が50%としたら、20連敗する確率は、
1/2 × 1/2 × 1/2 × ….. × 1/2
= (1/2)^20
= 1/1048576
≒ 1/100万
この計算から、20連敗する確率( = トレード資金10万円をストレートで溶かす確率 )は「100万分の1」ってことがわかります。
結論、1トレードの損失をトレード資金の「3% - 5%」にすれば、資金をすべて溶かす可能性は限りなく低いってことです。
こう考えると、「3% - 5%」を損切りの目安にするのは、すごく合理的ってわかりますね。
まとめ
最後にまとめて終わります。
ご自身の損切りの目安がいまいちわかってない方は、まず下記のチェック項目を確認しましょう。
損切りの目安 チェック項目
- あなたのトレードスタイルは?
- トレード資金はいくらですか?
- 資金の3% - 5%で損切りできてますか?
これらの質問に答えられればOKです。損切りの目安が明確になると思います。
ご自身の損切りの目安がわかっているんだけど、正しいか不安な方は、損益比率を計算してみましょう。
損益比率 = 平均利益 ÷ ー(平均損失)
損益比率が2以上であれば問題ありません。損益比率が1以下である方は、損切りの目安を改善しましょう。
いきなり改善するのは難しいかと思うので、平均損失よりも5PIPS小さくするようにトレードしてみましょう。